環境リサイクル情報センターより

「再生資源の品質確保に係る技術開発状況調査」報告書の紹介(9/2)

3Rの高度化に向けて技術開発が推進されている。使用済み家電製品におけるプラスチックの自己循環にみられるように素材自体の再生・活用技術、高度資源循環や貴重な資源の回収の確保の観点から携帯電話に係る取組みなどの発展が期待されているところである。またEUにおける化学物質への取組みが強化されている状況にもかんがみ、使用済み製品中に含有する微量物質にも留意することが重要である。

これらの動向を踏まえ、3R高度化の先進事例として家電プラスチック、携帯電話、鉄(主として特殊鋼)、複写機を対象として、その要因について技術、システム、情報の観点から分析を行うとともに、これらの知見を踏まえて他の分野に適用する際の課題や対応について検討することにより、再生材の活用促進に資することを目的とした。

先進事例では、
・各製品の特性に応じた使用素材また含有する貴金属・レアメタルや化学物質に関する情報が、リサイクルにおいて有効に活用されること、その結果高度な資源循環技術を通して、リサイクル材の付加価値を高める推進力となっていることについて改めて確認することができた。 ・この情報は製造事業者からの主体的な取組を通して発信され、各システムを通して、リサイクル段階で共有化されており、改めて製造事業者の果たす役割の重要性について認識された。
・先進事例から参考となる知見についてまとめてみると、製造事業者による環境配慮設計等に基づく取組が核となり、関係事業者間の連携を通して、質に関する情報の共有化、各事業者の有する技術の活用など有機的なつながりにより高付加価値リサイクルシステムが構築されている。

これらの先進事例の知見から、3R高度化のためには
 1.リサイクル材の質を把握し、質を確保すること
 2.質に配慮したリサイクル技術の開発・適用化を推進すること
 3.環境配慮設計など環境経営を推進すること
 4.効率的な回収システム作り
等が重要なポイントであると考えられる。
先進事例では消費者や事業者からの理解と協力を得るため、種々の効果的な活動が実施されている。業界全体が協働した回収システム作りや下取りの仕組み作りも有効であり、日頃からのユーザーとのつながり、密接な連携を図ることが有効である。

これらの先進的な取組事例による知見を参考とし、広く製造事業者によって環境配慮設計等が進められることにより、製品のリサイクル段階においてリサイクル材料の種類や特性が明らかとなるなど付加価値が高まり、新たなリサイクルへとつながるものと考えられる。このため、各々の事業者において、製品の特性を踏まえて、リサイクル段階やリサイクル材の利用段階に活かされるよう質に係る情報やその提供手法の検討など、物の流れの中で情報を共有するシステムの具体化に向けて取り組まれることが期待される。また、先進事例においては、共同利用が可能なシステム作りなどにおいて業界全体による取組が重要な役割を果たしていることから、協働した取組の検討を通して、より実効性を高めていくことが期待される。

本調査事業では、下記の内容について調査を行った。
(1)先進事例実態調査
3Rの高度化の代表事例として、素材の高度資源循環、使用済み製品に含まれる物質(資源、微量物質)に焦点を当てた取組みを対象に、そのリサイクルシステムや、それを支える技術、情報について、その実態把握を行った。
【対象】・家電製品(回収4品目) ・携帯電話 ・鉄(主として特殊鋼) ・複写機

(2)先進事例の分析調査
先進事例実態調査結果を踏まえて、素材の高度資源循環や含有する資源の回収など、より付加価値を高めるために重要となる項目について、知見を得た。

【主な知見】
・システム:全体の構成、関係者間の役割・連携、環境経営への取組みなど
・技術:材料の付加価値を高めるための技術(種類・材料等の特定、回収・分離方法、機能評価、再生方法など)
・情報:種類・材料等に関する情報、付加価値を高めるための情報など

(3)他の分野への適用に向けての課題と対応
上記の成果を踏まえて、他の分野における高度化に参考となる事例について、知見としてとりまとめを行った。また類似する分野での製品や廃棄物の特性等について、知見の収集を行うとともに、高度化に向けての課題等について検討を行った。

整理No.[CJC-0905]

KEIRIN
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