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ソニーケミカル株式会社 根上事業所(石川県) 東亞合成株式会社 名古屋工場(愛知県)

 ソニーケミカル株式会社根上事業所プリント配線基板製造工程のうち、銅を溶解し電気回路を形成するエッチング工程で使用される塩化第二鉄溶液は、使用過程で銅濃度が上がり廃液となり新液との入れ替えが頻繁に必要となる。以前、この廃液は、中和処理後に埋立処分されていたが、塩化第二鉄溶液の供給元である東亞合成株式会社名古屋工場へ供給ローリー帰り便で持ち帰り、廃液と廃鉄材および水を銅回収槽に投入することで使用済み塩化第二鉄溶液に含まれる銅をほぼ全量回収している。また、自家製造の塩素ガスを用いる塩素化工程で排出される排塩素ガスは、苛性ソーダに吸収させ次亜塩素酸ソーダとし、この次亜塩素酸ソーダを使い排ガスの除臭を実施している等環境にも充分配慮した自己完結型の技術・設備を用い再生供給する循環使用システムを確立して資源の有効利用を実現している。
 このシステムにより、年間約5,000tの使用済み塩化第二鉄溶液が循環利用され(中和処理に伴う約2,800tの水酸化鉄マッド削減)、新液で供給した場合に比べ年間で、鉄材約800t、食塩で約2,800tそして新液製造に必要なエネルギーとして原油約1,150kl相当が削減できている。

(1)循環使用システムのフロー

(2)リサイクル実績 (単位:t/年)



 当センターは、企業、消費者、行政等、社会の構成員が共通の認識の下に連携して循環型社会を構築していくために、廃棄物の発生抑制・リサイクル(3R)に関する「調査研究事業」、「情報提供事業」、「啓発・普及事業」を行うとともに国等が公募する技術開発事業へも適宜、応募し事業拡大を図ります。

クリーン・ジャパン・ニュースレター No.7 2004.34

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