「日本のマテリアルバランス2007」は、資源の有効利用と3R推進の基礎データとして、我が国における「資源投入」から「財生産」「財消費」「リサイクル・処分」までの一連の物質フローを一般公開されているさまざまな統計データを使用して算出したものです。また、これらの経年推移も分かり易くグラフで表示しています。なお、本マテリアルバランスの算出は、算出時点(2010年3月)における廃棄物統計(環境省公表)の最新版が2007年度データなので、これにあわせ2007年度または2007年の統計データを使用しています。概観は以下のとおりです。
■資源投入・財生産:
わが国では一年間に17.5億トンの資源を投入して10.6億トンの財を生産しています。財生産のために4.6億トンのエネルギーを消費し、0.6億トンの有価副産物と4.2億トンの産業廃棄物を排出しています。資源投入量は、建設需要の減少により国内資源の需要が減少していることにより、毎年減少しています。
■財消費:
生産された10.6億トンの財の一部1.9億トンは輸出されていますが、残り8.7億トンは国内に出荷され、これに輸入製品0.6億トンを加えた9.3億トンが消費されます。この一部は費消しますが、7.9億トンは道路、橋、建築物、生産設備、耐久消費財などとして国内に蓄積されます。
■リサイクル・中間処理:
有価副産物や産業廃棄物などのうち2.7億トンは再生資源として循環利用され、0.9億トンは堆肥等として土壌に還元されています。また、再生資源のうち0.2億トンは輸出されています。再生資源量は毎年、徐々に増加しています。
■最終処分等:
以上のような資源投入、財生産、消費、リサイクル等の一連のマテリアルフローの結果、どうしても有効利用できない廃棄物0.3億トンが最終処分(埋立等)されます。最終処分量は、ここ数年間で半減しています。

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