レアメタルリサイクル/産業環境管理協会/資源・リサイクル促進センター

(一社)産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター

コバルト Co

国内消費量(2012年) 10,446 トン
鉱石生産国(2014年) ①コンゴ民主共和国(50%) ②中国(6%) ③カナダ(6%)
輸入国(2014年) ①フィンランド(49%)、②カナダ(18%)、③ザンビア(9%)
国内主要用途 主に携帯電話、ノートパソコン、電気自動車等に使用されるリチウムイオン電池の正極材に使用

(ⅰ)需給動向

2014 年の鉱石生産量は112,000t であった。世界の鉱石生産の 50%をコンゴ民主共和国が占めており、その他には 中国、カナダ、豪州、ロシア等の国が生産している。コバルト鉱石は、銅鉱石やニッケル鉱石と共生する場合が多く、工業的には銅・ニッケルの副産物として採取されることが多い。(出典:JOGMEC 鉱物資源マテリアルフロー 2015)

(ⅱ)使用済みレアメタル含有製品の排出量

コバルトを含有する製品の排出見通しは、小形二次電池や次世代自動車用電池の排出量が今後増加する見込みである。コバルトを含有する使用済製品のリサイクルによるポテンシャルは、2010年では、国内需要に対して約6%であるが、2020年以降に次世代自動車の排出が増加するため2025年においては、約13%まで増加する見込みであり、一定程度のポテンシャルを有している。

コバルト含有製品の排出見通し

コバルト含有製品の排出見通し700x291by600

コバルトのリサイクルによるポテンシャル

コバルトのリサイクルによるポテンシャル700x366by600

(ⅲ)技術開発動向

使用済リチウムイオン電池や使用済ニッケル水素電池からコバルト含有活物質を回収する前処理技術に関して、使用済小形リチウムイオン電池や次世代自動車の使用済ニッケル水素電池については、既に実用化されている。次世代自動車の使用済リチウムイオン電池については、要素技術が開発されているものの、今のところ実用化に向けた実証は行われていない。また、使用済電気電子機器等の製品内部に組み込まれた小形リチウムイオン電池を簡便に取り出す技術の開発は行われていない。
一方、回収されたコバルト含有活物質からコバルトを回収する後処理技術に関して、次世代自動車の使用済ニッケル水素電池や、使用済小形リチウムイオン電池及び次世代自動車の使用済リチウムイオン電池のいずれも要素技術は開発されており、実用化に向けた実証が進められている。

(参考:産構審、中環審合同会合 レアメタルリサイクル中間取りまとめ H24.9)

 

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