超硬製品屑からのタングステンのリサイクルシステム構築(トヨタ自動車株式会社、住友電気工業株式会社)
トヨタ自動車株式会社(愛知県)
住友電気工業株式会社(大阪府)
タングステンは自動車産業などの部品機械加工に使われる超硬工具の刃先部に使われており、代替可能性が少ない資源である。
またタングステンは原料の産出が中国に偏在(85%)しており、価格の高騰や安定供給が課題となっている。
本事業は、超硬工具ユーザーである自動車メーカーと超硬再生メーカーが連携することにより、超硬製品屑の分別回収と世界初のタングステンリサイクル新技術を組合せた、超硬製品屑中のタングステンの国内還流リサイクルシステムを他社に先駆け事業として確立したものである。
1. 超硬工具の分別システム
ユーザーであるトヨタ自動車は資源循環の社内活動として、自動車部品製造における超硬製品屑の100%回収・再資源化を目指し、川上から川下まで再生を鑑みた超硬製品別のスクラップリサイクルルート(ガイドライン整備)を構築した。
また仕組みとして、後工程である超硬材料再生メーカー(住友電気工業)と連携し、各工場での確実な分別、また既存商流のリサイクル業者とも連携した分別作業の委託などを行なっている。
2. タングステンリサイクル技術
超硬再生メーカーである住友電気工業は、小規模でも低環境負荷で高効率・安価な世界初・最先端の超硬製品屑からのタングステンリサイクル技術を開発した。